天然温泉・プール、スパもある最高級リゾート

 

打ち水された露地を進み、玄関ホールへ入っていくと、長い長い柱廊が現れます。
まるで、これから始まる夢のようなひとときへと誘うゲートのよう。
館内はモダンなデザインと、木材や瓦といった和の素材が融合し、
オリエンタルなムード。
海外からのゲストが多いというのもうなずけます。
贅を尽くした客室は全37室。
どの部屋もゆったりとしていますが、中には専用露天風呂とサウナ、
和室とフローリングの部屋がついた貴賓室もあり、多くのV工Pがおしのびで訪れるそう。

お宝が続々、約400年の由緒


皇女和宮が湯治のために逗留し、宿名の名付け親は伊藤博文という
約400年の歴史ある老舗旅館。

大正時代に増改築された建物は、神代杉などの銘木を使い、現在では再現不可能と
いわれる珍しい「総もたせ」というつくり。

自家源泉を3本持つ温泉は、ホタル舞い飛ぶ早川の清流を望む、見晴らしのいい
露天風呂や、大正時代のモザイクタイルが見事な大浴場など。

月替わりの日本料理も絶品。
うれしいサービス平日に限り、2名利用の場合、舟盛1台つき。

渓谷と巨石の野天風呂


緑まぶしい吊り橋を渡って、昔懐かしい感じの湯宿へ。
李朝の家具などが配されたロビーは、小粋なレトロモダン。
湯坂山を臨む客室は、それぞれ趣きの異なるつくりになっています。
雄大な自然が満喫できる露天風呂は2つ。
眼下に早川が流れる渓谷の野天風呂と、175トンの巨石をそのまま利用した
岩戸の野天風呂です。

相模湾の新鮮な海の幸をはじめ、早春の筍づくしの料理も、常連客に評判。
うれしいサービス女性客に、色浴衣の貸し出しへ有料)。

かけ込みセーフ


それを知ったときは、たいていの親は死んでいて、
「ワガママをしたいときには親はなし」となるけれど、
かけ込みセーフでワガママ合戦にいどんでいる。

窓からクワガタが飛び込んできた。
つかまえようとすると、羽音を響かせて逃げて行った。
黒々とつやがあるクワガタだった。

熱がしみてくる


「屋根があるし、壁もある」仙人も満足気に寝ころんだ。
床の下から、モンワリと熱がしみてくるのは玉川温泉と同じである。
ただし、玉川温泉よりは熱くない。
玉川温泉は生オンドルで、こちらは醸造オンドルという感じがある。
周囲の目を気にする心配はなく、三人とも、グーグーと二時間ほど寝てしまった。
わが家系は、睡眠家族であって、みんな、すぐ眠ってしまう。
いっこうに目覚める気配はなかった。
スヤスヤと、仙人と並んで眠っている。
ワガママな親ほど長生きするようだ。
ぼくもまた、自分本意の子であって、五十歳を過ぎて、
親のワガママをよく知るのである。

採りたての山菜


山ウド、ミズ、ワラビ。
マイタケ汁とタラの芽の天ぷら、フキノトウの漬け物。
肉煮、ムツの照焼き。
大広間の食堂でみんな同じ料理を食べている。

後生掛温泉にもオンドル小屋がある。
ここは若竹寮という湯治部の部室で、床敷きの上にゴザが敷かれている。
湯治部の客は、ここに寝泊りしている。
この部屋の床の下から地熱がジワリとしみてくる。
オンドル小屋の快適な味を知ったY子さんは、
「こっちは床だからいいわ。岩と違ってごつごつしていない」と、さっそく横になった。