大自然に囲まれて


長野県の蓼科にいい温泉がある。
どこがいいかというと、大自然に囲まれて露天風呂に
浸かれる点だ。
自分がちっぽけな存在に見え、小さいことで
悩んでも仕方ないなとさえ思えた。
9種類の温泉は飽きが来なかった。
のぼせるギリギリまで入ってしまった。

また、後生掛温泉にも行ってきた。
その湯上りに、休憩所で缶ビールを買って飲んだ。
Y子さんは、缶の麦茶を飲んでいた。
夕方は、山菜づくしの料理であった。
採りたての山菜で、一皿一皿の味つけが抜群にうまい。

 

気になった部分


そういえば、富手一氏に送った花壇の設計のなかには、
ちょっと気になった部分があったことを思い出しました。
それはこんなところです。

頂部中央ニアケビ
草藤葛等デ囲ンダ一ッノ巨キナ奇怪ナ形状ノ論ヲ作リ中二強力ナ電燈ヲ点ジテ
夜ノ花壇ヲ主宰サセタイト思ヒマス。

且ツハ他ノ六箇ノ電燈ハ交互二赤及青ノ球ヲ用ヒテソノ交照部デハ夜ノ花群ヲ一種
此ノ世ノモノナラヌ色彩二照明シテ見タイト存ジマス。

自然の草木や風や雲や石や川を歌った詩人の宮澤賢治と思えないような、人工的で、
まさに「奇怪ナ」美しさ、妖しさを作り出そうとしているのではないでしょうか。
強力な電力による照明のなかに浮かび上がる赤や青の原色の花々。

悪意


けれど、この花壇の設計と施工の間に書かれた作品は『悪意』と名づけられていて、
こんな内容です。
「夜のあひだに吹き寄せられた黒雲が、山地を登る日に焼けて、
凄まじくも暗い朝になった今日の遊園地の設計には、あの悪魔ふうした雲のへりの、
鼠と赤をつかってやらう、
口をひらいた魚のかたちのアンテリナムかいやしいハーデイフロックスさういふものを
使ってやらう食ふものもないこの県で百万からの金も入れ結局魔窟を持へあげる、
そこにはふさふ色調であるなんて、意地悪で、陰険なやり方でしょうか。」

頭の下がるような熱心さ


先日三連休があったので、長野まで旅行に行ってきました。
なかなかいい旅になりました。
宿泊した温泉付きホテルがこれまたよかったのです。

他の方にも伝えたいのでこちらにURLを貼っておきます。

 

ここからは宮沢賢治の話となります。
「完成ハ明后年春ヲ期シマスガ本年ハマヅソノ賑ヤカナ輪廓ヲ現ハシタイト存ジマス」
とか「花壇頂部ノ藪ニナッテヰルトコロニハカタクリノ野生ガタクサンニアリマス。
コレ亦本県山地ノ通観デアリマスカラ充分保護蕃殖シタイト存ジマス」とか、
本当に宮澤賢治はさまざまな点に気を配り、
誠心誠意、依頼された仕事を完遂しようと、
まったく頭の下がるような熱心さなのですね。